では、いよいよ残るはインバータです。
お前が犯人だー。こいつが仕事していなーい。 と叫んだところで買い替えるには早すぎる。もう少し点検してみましょう。 故障なら修理するまでです。
※製品を分解して手を加えることを、このブログで推奨しているわけではありません。これ以降の内容について事例の紹介であり、筆者は何ら責任を負いません。
インバータをテストするために、一般の安定化電源等をつなぐと電流が流れ過ぎて、インバータ自身がすぐに壊れてしまいます。 ご注意ください。
ソーラーパネルは定電流タイプの電源ということ ← ここは重要
テストするには、定電流電(電流制限のある安定化電源等)をインバータへ接続し、所定の入力電力(電圧と電流)に対してインバータ出力があるかを調べてみます。
すると、入力に電源を加えても約1A以上流れないではないですか~~。
例えば、16Vで2.5Aまでokな電源を与えても、1Aしか食ってくれない。
つまり、16V×2.5A=40W 入れようとしても、16V×1A=16W程度しか消化してくんねぇー。
あ~、インバータの食欲不振が原因のようです。
どうも、入力側で発振しているようです。でも一般的には大容量のコンデンサが付いているはず??
このあたりが怪しいですね。
では、分解してみましょう。前部4ヶ所・後部4ヶ所のY字形の特殊ビスを外します。
と言ってもY字形ドライバでなくとも-の2.4mmドライバーで難なく緩るんでしまいます。
入力端子から太いケーブルが基板の中に入り込んでいて、コンデンサ2,200μF50Vが2個接続されていました。
このコンデンサが全然、役に立っていないわけです。
外観からは、膨張や防爆弁が開いているわけでもありません。
取り外してみて、あらら。コンデンサの足元に白い固形物が・・・。
容量計で測っても1μFもありませんでした。
基板側を見ても液漏れの痕跡は見えないので、ガス状で気化(ドライアップ)したのかもしれません。
万が一、腐食するといけないので、とりあえず周辺をクリーニングしておきます。
補修として同じ容量・耐圧の物を取付けますが、出来れば耐熱温度はランク上を、低ESRタイプと交換しておきたいです。
また、念のためリプル電流によるコンデンサの発熱も考えられるので、インピーダンスを下げる意味で、基板裏で10μF個体コンデンサをパラに取り付けて、様子を見ることにしました。
組み上げて、インバータ出力をモニタすると、下写真円の中央より右側(補修後)が、中央より左側(補修前)よりも高くなっています。
また、左の284whの値は当日の約6時間の発電量です。
補修前はここが50wh程度でした。
これで一連の、発電量低下はグリッドタイインバータによる故障が原因で、今回その真因はコンデンサの容量抜けだったことが解りました。
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